舞茸と油揚げの炊き込みご飯!美味しくて身体に良い理由とは?

毎日忙しい生活を送っていると、食事の支度まで手が回らないと感じる方もいるでしょう。現在は便利な半調理品も多く、それらを利用するのも良い方法です。しかし、毎日では飽きてしまうかもしれません。
そんなときにお勧めしたいのが舞茸と油揚げを使って作る炊き込みご飯です。炊き込みご飯は決してハードルの高い料理ではありません。料理初心者や忙しくて時間のない方にこそ最適ですから、ぜひ一度挑戦してみてください。
忙しい方に炊き込みご飯をおすすめしたい理由
忙しい方に炊き込みご飯をおすすめしたいのには以下のような理由があります。
炊飯器に任せておけば完成するから
忙しい方は炊き込みご飯を作ることで、時間を有効活用できます。
炊き込みご飯は材料を切るとか、調味料を加えるなどの手間はかかりますが、最終的に加熱するのは炊飯器の役目です。炊飯には時間がかかりますが、その間は側についている必要はなく、他の料理にとりかかる、後片付けをする、または休憩をすることも可能です。
炊き込みご飯は栄養満点の料理だから
忙しい方こそ、簡単に効率よく栄養をとって健康を維持する必要がありますが、それには炊き込みご飯が最適です。
きのこや野菜には旨味成分・栄養成分が豊富に含まれています。しかし、これらの成分の中には水に溶けだしてしまうものがあります。よく野菜をゆでると、栄養成分が減少してしまうと言われるのはこのためです。
炊き込みご飯なら、水に溶け出す旨味成分や栄養成分をすべて身体に取り入れられて、ムダがありません。また、炊き込みご飯には複数の具材を入れるため、一度に多くの種類の栄養成分を効率よく取り入れられます。
炊き込みご飯を作るメリットはおわかりいただけたでしょうが、なぜ舞茸と油揚げを使うのか、その理由をこれから説明していきます。
舞茸は簡単に使えて栄養豊富

しいたけやしめじに比べると、舞茸は使ったことがない方も多いかもしれません。しかし、スーパーで販売されている舞茸は簡単に使えることがメリットです。舞茸には他のきのこにある石づきがほとんどありません。手でさくだけでほとんどすべてを食べることができます。
簡単に使えることに加えて、舞茸はきのこの中でも栄養成分が豊富で味が良いので、炊き込みご飯に入れるのに最適です。
βグルカン
多くのきのこに含まれている水溶性食物繊維の1種ですが、中でも舞茸に含まれているβグルカンは効力が強いと言われています。以下はβグルカンの効果です。
腸内をキレイにする
免疫機能の回復
がん細胞の増殖を抑える
血圧・血糖値・コレステロールの上昇を抑える
ビタミンD
きのこにはビタミンDも多く含まれていますが、中でも舞茸に含まれる量はトップクラスです。ビタミンDにはカルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にする効果があるため、積極的に取りたい栄養成分です。
また、舞茸にはビタミンDを作る素になる物質が豊富に含まれています。それがエルゴステロールで、やはりきのこの中では舞茸がトップクラスの含有量です。エルゴステロールは日光にあたることでビタミンDに変化するため、同様の効果があります。
その他の栄養素
ナイアシン
ビタミンB群の1つで以下のような効果があります。
糖質や脂質を燃やしてエネルギーを作る手助けをする
飲酒して体内に入ったアルコールを分解する手助けをする
皮膚や粘膜の健康維持を手助けする
脳神経を正常に働かせる
亜鉛
体内で合成できないミネラルの1つです。特に亜鉛は不足しやすいため、積極的に摂りたい栄養成分です。亜鉛には以下のような効果があります。
皮膚や粘膜の健康維持を手助けする
味覚を正常に保つ
二日酔いを予防する
舞茸の選び方
栄養豊富な舞茸は、新鮮なものを選んだ方が味も良いです。以下のような舞茸を選んでください。
肉厚で密集しているもの
軸が固くしっかりしているもの
もし舞茸に触れる場合は、パリッとした手触りのものが新鮮です。
舞茸と油揚げを炊き込みご飯に入れるメリット

炊き込みご飯と切っても切り離せないのが油揚げです。入っているのが当然であまり気にしていなかったかもしれませんが、舞茸と油揚げをセットで使うことには大きな意味があります。
舞茸と油揚げはどちらも旨味成分の宝庫
きのこ類には旨味成分が含まれているため、しいたけなどは出汁を取るために使われます。もちろん舞茸にも豊富な旨味成分が含まれていますが、油揚げにも舞茸とは異なる旨味成分が含まれているのです。
グアニル酸
主にきのこ類に含まれている旨味成分。
グルタミン酸
昆布に豊富に含まれている旨味成分だが、油揚げなどの大豆製品にも含まれている。
旨味成分は単体でもその効果を発揮しますが、2つの成分をかけ合わせることで更に強い旨味を感じられるようになります。舞茸と油揚げを一緒に炊き込みご飯に入れるのは理にかなったことです。
油揚げはタンパク質が豊富
大豆が原料の油揚げには植物性のタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質は肉や魚などにも含まれていますが、脂質が気になる方も多いでしょう。油揚げならその点も気にする必要がありません。
また、動物性たんぱく質と植物性タンパク質を一緒に摂ると、単体で摂るよりも吸収が良くなると言われています。舞茸と油揚げの炊き込みご飯に焼き魚などをプラスできると、一層栄養のバランスが良くなるはずです。
舞茸と油揚げの炊き込みご飯・レシピ

材料
米 3合
醤油 大さじ3
料理酒 大さじ2(大さじ1をみりんに変えても良い)
顆粒だし適宜(舞茸と油揚げから旨味が出るため、なくても良い)
舞茸 1パック
人参 1本(お好みで増減してください)
油揚げ 1枚
具材の量は好みで増減して良いですが、あまり多すぎるとうまく炊飯できません。中には米1カップにつき、具材は75gまでとしている炊飯器もあります。
下ごしらえ
米
といでから炊飯器の内釜に入れ、3合の目盛りまで水を入れて、30分程度そのままにしておきます。これを吸水といい、芯のないご飯を炊くために必要な行程です。
舞茸
食べやすい大きさに手でさいておきます。
人参
2cmくらいの長さの短冊切りにします。炊飯器で炊くときに熱が入るため、それほど薄くできなくても問題ありません。人参の他にお好みでごぼうなどを加えても美味しいです。ごぼうは食感と香りが強いため、人参よりも小さめに切るのがおすすめです。
油揚げ
油抜きをします。油抜きの方法はいくつかあるため、自分ができそうなものを選んでください。特に神経質に油を抜く必要はありませんが、まったく油抜きをしないと油が調味料をはじいて味が染み込みにくい場合があります。
鍋に湯を沸かして、さっと油揚げをくぐらせる、
ザルの上に油揚げを置いて熱湯をかける
キッチンペーパーで余分な油を拭き取る

作り方
1、水加減をした米に調味料を加える
水加減をした米に調味料(醤油・料理酒またはみりん・顆粒だしなど)を入れます。調味料と同量の水分を取り除いてから調味料を入れると、炊きあがりがベチャッとしません。このレシピでは、米1合に対して醤油は大さじ1です。作る分量が変わっても同じ味の美味しい炊き込みご飯が作れます。
2、具材を置く
米の上に具材を置きます。固いものから順番に置いていきましょう。この場合なら、人参・油揚げ・舞茸の順番です。
3、炊飯器のスイッチを入れて炊飯する
ポイント
1、調味料を入れたら混ぜる
炊飯器に調味料を入れたらひと混ぜします。混ぜることで米全体に調味料が行き渡ります。
2、具材を入れたらその後は混ぜない
具材を入れたらその後は混ぜずに炊飯します。混ぜてしまうと米に熱が伝わりにくくなり、均一に炊きあがりません。
3、通常の炊飯コースを使って炊く
早炊きモードは通常の炊飯に比べると、吸水と蒸らしの時間が短縮されていることが多いです。炊き込みご飯のときに使うと、米に芯が残ってしまう可能性があります。
また、予約炊飯を使うと時間経過とともに調味料が沈殿してしまい、やはりうまく炊飯できません。通常の炊飯、または炊き込みご飯専用のコースがあるときはそれを使ってください。
4、炊きあがったらすぐに内釜の下から上にすく上げるようにしてかき混ぜる
炊きあがったらすぐに混ぜて米と具材をなじませます。これをすることで具材が均一に行き渡るだけでなく、具材の旨味が米になじむため、炊き込みご飯が一層美味しくなります。
まとめ
和食の代表のような舞茸と油揚げの炊き込みご飯ですが、意外に簡単に作れることがおわかりいただけたのではないでしょうか。炊飯は炊飯器に任せられる上、舞茸の栄養成分もムダなく取れるメニューです。
一度に2合も3合も炊けてしまうため、少人数の家庭では炊き込みご飯は作れないと考える方もいるかもしれません。しかし、炊き込みご飯は冷凍保存もできます。おにぎりにすれば朝食にも最適です。
どのような方にとっても、炊き込みご飯は困ったときのお助けメニューになるでしょう。本記事をそのための参考にしてください。